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なぜ中小企業の多くは赤字決算なのか?赤字経営の種類、メリット・デメリットと活用法を解説

節税対策
なぜ中小企業の多くは赤字決算なのか?赤字経営の種類、メリット・デメリットと活用法を解説

公開日 2022年7月27日 更新日 2022年8月1日

会社が赤字決算となった場合、どのような影響が考えられるでしょうか?

「赤字」という単語からマイナスイメージをもっている方は多いかもしれませんが、企業経営において「赤字決算」は必ずしも悪い状況とは言い切れません。

それどころかメリットもあるため、あえて赤字決算を選択する経営者も少なくないのです。

今回は、「なぜ中小企業の多くは赤字決算なのか?赤字経営の種類、メリット・デメリットと活用法を解説」と題して、赤字決算を状況に応じて上手に活用する方法を解説します。

「いまは一時的に赤字だが、長期的には健康的な経営を続けたい」とお考えの経営者の方は、ぜひ最後までご覧ください。

日本の企業は6割以上が「赤字決算」

決算とは、1年間の収益と費用の計算により損益(P/L)を求め、決算日時点における資産、負債、純資産(B/S)の状況を確定する手続きです。一般企業だけではなく、一般社団法人、国、地方公共団体などでも、決算は義務付けられています。

一般企業は決算において、その決算月までの1年間のP/L・B/Sを計算します。その年の収入が支出を上回っていれば黒字決算となり、利益に対して課税される法人税を支払う義務が発生します。

逆に、収入が支出を下回れば赤字決算となります。法人税は利益に対して課税されるため、利益が発生しなければ法人税はゼロです。中小企業の中には、これを狙って敢えて「赤字決算」とするケースがあります。

実際に、国税庁が2021年の3月に公表した「国税庁統計法人税表」(2019年度)によれば、全国の普通法人の赤字法人率は65.4%となっており、黒字の会社よりも赤字の会社のほうが多いという状況なのです。

慢性的な赤字経営は決して良い状態とはいえませんが、税理士などの専門家のアドバイスを踏まえて無理のない範囲で赤字決算にすることは、合法的に節税するうえでは有効な手段とも言えるからです。

「赤字決算はまったく珍しいことではない」という事実を踏まえて、次に「赤字経営」の種類を押さえておきましょう。

「赤字経営」の種類

「赤字経営」と一言で言っても、どの部分が赤字なのか(営業赤字、経常赤字、当期純損失など)によって、その会社の置かれている経営状況は異なります。

世の中には、赤字で負債が多くても潰れない会社がたくさんある一方、黒字で負債が少なくても潰れる会社もあります。会社が存続できるか否かの明暗を分けるポイントを押さえておきましょう。

営業赤字

営業赤字(営業利益がマイナス)の場合は、「本業の収支が赤字」という状態です。

この状態だと、「本業による営業収益と営業費用(営業費(販売費+一般管理費)+売上原価)の収支がマイナス」となっています。

この状況の場合、本業不振の要因を分析する必要があるでしょう。本業を抜本的にテコ入れしたり、新規事業に参入するなど、自社の強みや時流に合わせた取り組みが必要かもしれません。

経常赤字

経常赤字(経常利益がマイナス)の場合は、「本業以外の営業外収支で、会社全体の収支が赤字」という状態です。

例えば、為替相場・株式相場の変動・不動産価値の下落などによって生じます。

もし、本業が黒字でもそれ以外の事業が足を引っ張っている場合は、事業整理などで業績の回復を図るなどの手段を講じる必要があるかもしれません。

当期純損失による赤字

当期純損失による赤字の場合は、「経常損益に特別利益を加えた額から、特別損失を差し引いた金額が赤字」という状態です。

特別損失は、固定資産の売却損や、災害による損失などが該当します。仮に営業利益も経常利益も黒字であったとしても、特別損失だけでそれらを上回るマイナスが出た場合は当期純損失による赤字となりますが、一時的なものが殆どです。

逆に、経常利益も赤字の場合は企業の状況はかなり苦しく、倒産に至る危険性があります。

キャッシュフローの赤字

「黒字倒産」という言葉があります。これは、経理の収支は黒字でも、手元の現金が不足して倒産に至る状況です。

典型例は、売掛金の回収遅延による資金ショートです。商品を販売して帳簿上は売上も利益も上がっているけれども、実際の現金の受取は数カ月先という場合があります。

商品を販売してから実際に現金を受け取るまでの間に、仕入代金、人件費、借入返済などの支払いに必要な運転資金が不足し、倒産してしまうことがあるのです。

事業そのものがどれだけ好調だったとしても、取引先が代金をなかなか支払ってくれなかったり、最悪の場合は倒産したりしてしまっては、肝心のお金を回収することができません。

つまり、手元の現金が枯渇して、運転資金が足りなくなってしまうのです。

また、費用として計上されない借入金の返済を行っている場合も同様です。入ってくるお金より出て行くお金が多いが続くと、やはり手元の現金が足りなくなってしまいます。

このように帳簿上は順調に売上・利益が出ているにもかかわらず、資金不足のために倒産してしまうことを「黒字倒産」と言います。

現金の枯渇を防ぐためには、「キャッシュフロー計算書」で現金の流れを把握しておくことが肝心です。

赤字でも倒産しない理由は、その会社の「資金力」

赤字経営とは企業の利益が出ていない状況ですから、「すぐにでも改善しないといけない」と思われるかもしれません。

けれども上述のとおり日本の企業の65%は赤字経営ですが、それだけの数の企業が倒産の危機に瀕しているかというと、そんなことはありません。

1年間で国内企業が廃業する率は、概ね3〜4%ほどです。基本的に企業は赤字決算を迎えたからといって、すぐには倒産しないのです。

これがなぜかといえば、倒産とは経営状況よりも手元の運転資金不足で、現金が枯渇したときに起こるからです。

仮に赤字経営だったとしても、手元資金(現預金)が十分あったり、金融機関からの借り入れ・会社の固定資産売却などで資金繰りが問題なくできていれば、会社は倒産しません。

その逆に黒字経営でも、借入金の返済や売掛金の未回収により手元の現金がなく、キャッシュフローが赤字の場合は倒産してしまいます。

つまり企業存続の要件は、「その会社が十分な資金力を要しているかどうか」なのです。

2020年からのコロナ禍で数千億という巨額の損失を出した大企業は数えきれないほどありましたが、大きな倒産のニュースはあまり聞かなかったと思いませんか?

これは、膨大な内部留保やメガバンクからの借入等もさることながら、最大のポイントは「その企業が資金繰りの問題をクリアしているから」にほかならないのです。

赤字決算のメリット

赤字決算は悪いイメージを抱かれがちですが、メリットもあります。

ここでは、赤字決算だからこそ生まれる以下の3つのメリットを解説します。

【赤字決算のメリット】

  • 課税所得(利益)がマイナスなら法人税を払う必要がない
  • 「繰越欠損金控除」を使えば翌年以降の法人税も軽減される
  • 「法人税の欠損金の繰戻し還付」という制度も使える

課税所得(利益)がマイナスなら法人税を払う必要がない

通常、法人は決算時に利益に対する法人税の納税義務があります。

しかし法人税は期中に発生した利益に対して課されるため、利益がでていない赤字決算の場合は法人税がかかりません。

そのため、あえて赤字決算に持ち込むケースも少なくありません。

「繰越欠損金控除」を使えば翌年以降の法人税も軽減される

赤字決算の場合、「繰越欠損金控除」という税法上の制度を利用することができます。

この制度を使えば、その期の法人税を払わなくていいだけでなく、翌年以降の法人税も軽減されます。

なぜなら、赤字分を翌年以降に繰り越せるからです。例えば、今年度1,000万円の赤字が出て翌年の利益が400万円の場合、2年間で1,000万円-400万円=600万円の赤字となるため、翌年の法人税も軽減できるのです。

赤字分は最大10年間繰り越すことが可能です。ただし、資本金が1億円を超える法人は赤字決算の繰越金額に制限があるため注意が必要です。

「 法人税の欠損金の繰戻し還付」という制度も使える

前年度に黒字で法人税を納めた会社が、翌年度に経営悪化などで赤字になった場合には、前年度に納付した法人税の一部を還付してもらえるという「欠損金の繰戻しによる還付」という制度も使えます。

還付金の請求額は以下の計算式で求められます。

還付請求額=前期法人税額×(当期欠損金額(※1)/前期所得金額)

(※1):前期所得金額が限度

なお確定申告書や還付請求書の提出など、一定の要件を満たす必要があるため、制度利用には留意が必要です。

赤字決算のデメリット

法人税の支払いを免れたり、繰り越すことが出来たりするメリットがある赤字決算ですが、もちろんデメリットもあります。

【赤字決算のデメリット】

  • 金融機関から融資を受けられなくなる可能性がある
  • 資金不足で倒産に繋がる場合もある

金融機関から融資を受けられなくなる可能性がある

赤字決算となると、金融機関の信用格付けが低下して、融資を受けられなくなる可能性があります。融資が受けられなくなると資金繰りが苦しくなり、倒産するリスクが高まってしまうでしょう。

ただし、創業5年以内の赤字や一時的な赤字の場合、融資を受けられるケースもあります。赤字決算で融資を受けたい場合は、今後黒字となる見込みを重点的にアピールするといいでしょう。

また、会社に売却できる資産があり、返済能力に問題がないと判断された場合も融資を受けられる可能性が高いです。

資金不足で倒産に繋がる場合もある

倒産に繋がる場合があるのも、赤字決算のデメリットです。赤字決算が続くと累積赤字が増えて最終的には債務超過に陥ります。結果、倒産以外の道を選べなくなってしまうかもしれません。

赤字決算は節税にも繋がります。しかし、資金繰りが苦しくなり倒産に繋がるケースも多いので、会社を存続させるためには利益を出すことを第一に考えましょう。

法人保険をうまく活用すれば、会社の「資金力」を高められる

会社経営を続ける以上、資金繰りの問題は切っても切り離せません。

会社の状況が良い時には資金をできるだけ税金の掛からない形で確保しておき、予想外に収益状況が悪化した時にストックしておいた資金を会社に戻すような装置があれば、会社経営の安定装置として機能させることが出来るでしょう。

そこがまさに、法人保険の使いどころです。内部留保を「法人保険」の形にして簿外においておくことで、いざというときの緊急予備資金にすることもできますし、保険会社から借り入れを起こすことが可能になります。

生命保険でカバーできる範囲は、経営者や幹部社員などの死亡リスクや、病気や怪我などで働けなくなるリスクに対する備えだけでなく、不測の事態に対するリスクヘッジとしても機能させることも出来るのです。

実際に、2020年以降の新型コロナウイルス拡大に伴う経済情勢の悪化時など、法人保険に加入していたことで経営上の大ピンチから脱せられた事例も多くあります。

トータス・ウィンズでは、単なる節税のためではなく、会社の長期経営安定と予備資金作りに寄与する、最適な法人保険活用プランをご案内します。

現在の経営環境に合わせたリスクマネジメント対策やさまざまなプランの比較など、法人保険に関する幅広いご相談が可能です。

決算対策にお悩みの前にまず、私たちトータス・ウィンズにご相談ください。貴社にとって最適なプランをご案内できるでしょう。

お客様の声・解決事例は、それぞれ以下をご参照ください。

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まとめ

今回は、赤字決算について解説しました。赤字決算には短期的にはメリットもある反面、長期化してしまうと倒産するリスクが高まります。

会社の経営には信用がなにより重要ですが、赤字決算が長期に渡ると内部留保が少ない、利益も安定的に出ていないという状態です。

そうなると、事業に対する信用度を高められませんし、成長機会も失うことになります。

やはり長期的には赤字経営から脱し、事業の立直しを図るべきです。慎重に判断しましょう。