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【東京 マネー 最新ニュース】米銀行破綻の連鎖「本番」はこれから。出回る“危ない銀行リスト”と日本への影響

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ニュース概要

おそらく銀行破綻の連鎖は、むしろこれからが本番だと思ってよいだろう。破綻懸念のある銀行のリストを紹介しながら、この危機的状況について解説する。(『 未来を見る! 『ヤスの備忘録』連動メルマガ 』高島康司)

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連鎖破綻の可能性が高い米銀行の危機

これから米銀行の破綻が連鎖する可能性について解説したい。破綻懸念のある銀行のリストを入手した。

5月3日、ブルームバーグ通信は、米銀行持ち株会社、「パックウエスト・バンコープ」が、身売りを含む「戦略的な選択肢」を検討していると報じた。傘下の中堅行、「パシフィック・ウエスタン銀行」では、 3月の「シリコンバレー銀行(SVB)」破綻後に預金が大量に流出し、経営不安が高まっている。

アメリカでは3月以来、「シリコンバレー銀行」、「シグナチャー銀行」、そして「ファーストリパブリック銀行」が破綻しているので、「パックウエスト・バンコープ」のニュースはこれから銀行破綻が連鎖するのではないかとの懸念を深めた。

しかし、0.25%の利上げに踏み切った「FRB」のパウエル議長は、アメリカの銀行破綻の時期が終わったと宣言した。パウエル議長は、「3月上旬に見られたストレス、つまり深刻なストレスの中心となっていたのは、本当に当初から3つの大きな銀行だった」と断言。それらは現在すべて解決され、預金者はすべて保護されている」と述べた。

この発言を受けて、5月9日の取引開始直後、これまで破綻懸念がささやかれていた地方銀行の株価は急騰した。複数の金融専門家は銀行危機の終焉を宣言し、空売り以外に恐れるものはないと言いはなった。これ以降、米財務省と「FRB」によって問題は適切に対処され、危機の発生はなくなったとするムードが広まっている。アメリカの銀行危機の危険性を伝えるニュース報道もかなり少なくなった。一時は2008年の「リーマンショック」級の危機が懸念されていたが、いまは多くの人がほっとしている恐々だ。

実は危機はこれからが本番

しかしながら、「FRB」の危機終了宣言にもかかわらず、銀行破綻の連鎖はこれから本格化する可能性の方が高いことを示すデータが圧倒的に多い。

名前は公表されていないが、スタンフォード大学の銀行専門家は、アメリカの銀行の半数はまだ水面下にいるような状態だとし、次のように発言している。

「シリコンバレー銀行とファーストリパブリック銀行だけの問題だと思わないでください。おそらく、全米の約2,315の銀行が、現在、負債が保有する資産を上回っていると思われる」

要するに、債務超過に陥りデフォルトする懸念のある銀行が、全米ですでに2,315行もあるということだ。これは驚くべき数だ。もし万が一こうした銀行の一割でも破綻したとすると、破綻の規模が大きすぎ、「FRB」や米財務省の対応能力さえ越える可能性もある。そうすると、コントロールの効かない銀行破綻の連鎖となる。

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