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【東京 経済 最新ニュース】小林製薬はなぜ「紅麹の健康被害」の発表を2カ月寝かせてしまったか?日本企業あるあるの罠

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ニュース概要

窪田順生:ノンフィクションライター

小林製薬はなぜ「紅麹の健康被害」の発表を2カ月寝かせてしまったか?日本企業あるあるの罠

社長「覚悟」していたのに…「紅麹」は10年前にも注意喚起

「そういえば、この前亡くなったおじいちゃんも確かあんなサプリメントを飲んでたような…」
「ねえ、この前食べたお菓子にも紅麹が入ってたみたいだよ。ヤバくない?」

 連日の報道によって「紅麹の恐怖」が、日本社会にじわじわと広がっている中で、「被害者」の数も急速に膨れ上がっている。

「紅麹」の成分などを含んだ小林製薬のサプリメントを摂取した人たちが、腎臓の病気などを発症しているという問題を受けて、厚生労働省は同社から2人目の死亡事例が報告されたと発表した。

 亡くなった一人は「紅麹コレステヘルプ」を3年間にわたって35袋服用していたという。報道を受けて遺族から3月23日の夜にメールがあったが、週明けの25日になってそれが確認され、サプリメント摂取と死亡に因果関係が疑われるとして調査を進めている。

 小林製薬の窓口には、製品を摂取した人からおよそ3000件以上の健康相談が寄せられたほか、入院が必要になった人がこれまでに106人いたと報告されている(3月27日現在)。このような「被害」が広がっていくにつれ、小林製薬の「対応の遅さ」にも批判が強まっている。

 実は、小林製薬に、腎疾患の被害報告が医師から入ったのは1月15日だ。そこから入院事例が増えていって、小林章浩社長のもとに報告をされたのは2月6日。記者会見で小林社長は、当時の心境をこう振り返っている。

「私はおそらく2月6日に聞いている。その時点で、この案件については何らかの形で回収になるだろうという覚悟を持ちました」(FNNプライムオンライン3月25日)

 こういう「覚悟」を抱くのは当然だ。実は、紅麹は2014年、内閣府・食品安全委員会が「健康被害が報告されているので危ないですよ」と注意喚起を行なっている。紅麹菌を由来とするサプリメントの摂取が原因と疑われる健康被害がヨーロッパで報告されていたからだ。

 つまり、サプリメントを扱う人々にとって、紅麹サプリメントの入院報告は「青天のへきれき」ではなく、「恐れていたことがやってきた」という反応だ。だから、小林社長は報告を受けた段階で「回収」という企業にとって大きな決断の「覚悟」を持つことができたのだろう。

 しかし、ここから多くの人が、首を傾げる奇妙なことが起きる。

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