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【東京 海外 最新ニュース】凋落していくドイツ。なぜドイツはこうなってしまったのか、川口マーン惠美さんに聞く

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ニュース概要

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かつてドイツはヨーロッパの中ではもっとも合理的で質実剛健な性格で経済をリードする国であったが、今のドイツは経済紙に「欧州の病人に逆戻り?」と危惧されるほどおかしな国になりつつある。

とくにエネルギー問題では、原発全廃に突き進んだことで電気代の高騰や産業の空洞化を招くようになって、これがドイツ経済の凋落の大きな要因となりつつある。

エネルギー危機に関して言えば、2021年のロシアのウクライナ侵攻がきっかけでエネルギー・資源が高騰するという出来事があったのだが、この事件でまともにワリを食らったのがドイツだった。ドイツはエネルギーをロシアに依存していたからでもある。

ドイツのどこか危ういエネルギー政策が、ロシアのウクライナ侵攻で一気に露呈した形となったのだが、昨今のドイツのエネルギー危機を招く下地を生み出したのは、いったい何だったのだろうか。

実はドイツの凋落はメルケル時代からすでに起きていたと考えているのが、ドイツ・ライプツィヒ在住の作家、川口マーン惠美さんだ。いったい、ドイツでは何が起きて今に至っているのか。川口マーン惠美さんに話を聞いてみた。(『 鈴木傾城の「ダークネス」メルマガ編 』)

凋落のドイツ経済。自動車産業も落日になった理由とは?

鈴木傾城(以下、鈴木):川口さんの書いてるのを読ませていただいたんですけど、かつてはEUでも随一の経済大国であったドイツの凋落が非常に激しいものになってきているのが感じ取れました。たとえば、ドイツと言えば自動車産業が非常に強い国ですが、自動車産業も弱体化しているのでしょうか?

川口マーン惠美さん(以下、川口):はい。ドイツの経済が強かった理由は、自動車産業がすごく強かったことにあります。ドイツは伝統的に政治と経済界のつながりは深くて、保守のキリスト教民主同盟・社会同盟でも、左派の社会民主党でも、どっちが政権を取っても経済を伸ばそうというところでは一致していました。

フォルクスワーゲンの本社は、ドイツ北部のニーダーザクセン州というところにあるんですけれど、今も州政府がフォルクスワーゲンの最大株主です。

そのフォルクスワーゲンが2015年のディーゼルのデータ改竄問題で窮地に陥りました。しかし、当時のメルケル政権は、フォルクスワーゲンを積極的には救済しなかったように、私には見えました。

鈴木:そのあたりの背景を、詳しく教えてくれませんか?

川口:以前よりフォルクスワーゲンは、トヨタを最大のライバルと見ていて、絶対に「追いつけ、追い越せ」というのがあったんですよね。でもアメリカ市場ではどうしても勝てなかった。そこで、温暖化ガス対策が言われ始めたとき、ディーゼルに舵を切りました。

ドイツのディーゼルの技術は世界一でしたし、ディーゼルはCO2をほとんど出さないので、ドイツ政府もそれをものすごく応援していました。ディーゼルって車自体はガソリン車より高いんですけれども、政府はディーゼルにかける税金を調整して安くしていましたので、頑張って買っちゃえばあとの運用費はガソリン車よりも割安だった。政治の意思でそうなっていたんです。

鈴木:なるほど。

川口:しかし、ディーゼルってCO2のところはクリアできても、窒素化合物が出るから、その窒素化合物に網をかけられていました。それを減らさなきゃいけないけど、それをやるとコストが上がる。

鈴木:CO2はクリアしても窒素化合物が問題になったと。

川口:それで特殊なソフトを搭載して、検査するときだけ排出が少なくなるようにしたんです。検査場では、車はちょっと斜めに置かれたり、タイヤが2個しか回らなかったりと、普通の走行状態とは違った環境になるのですが、それを車が認識して、「あ、今検査されてるな」とわかると排出を抑えるという優れもののソフトだった。で、それが見つかっちゃった。

鈴木:ドイツのハイテクが改竄の方に向かったってことなんですね。

川口:ただ、その後改善しようと思えばできないわけじゃなかったし、実際に改善する方法もあった。それなのに、結局、その後、EUの窒素化合物の排出基準は、もう絶対に無理というところまで厳しくなり、追い詰められたフォルクスワーゲンはディーゼルを捨てました。EUで規制を熱心に進めていたのもドイツでしたから、これはやはり政治の圧力が働いたのだろうとしか思えなかったですね。

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